OJT10 欠席者連絡
2024年6月16日
その他教員になる前に2年程、塾の正社員をやっていたのですが、この経験が教員時代にとても役に立ちました。
塾は多摩地域で2校しかない小さな塾でしたが、塾長は大手の塾から独立した東大卒のやり手で、年商2億と言っていました。
塾講師や教員は常識がないと言われることが多く、特に塾講師は社会的信用がまだまだ低く、銀行で融資を断られることも多かったようで、社会の常識を身に着けるようにと、PTS?KTC?そのようなアルファベット3文字の会社の研修をよく受けさせられました。お辞儀の仕方、電話の取り方、服装から始まり様々。塾長が良く言っていたのは、駅で見かけるスーツに白い靴下、スーツにスニーカーはほぼ全て教員か塾講師だ。服装などは全て都銀が基本。靴下はグレーか黒、紺。その時は正直、めんどくさぁと思っていましたが、そのめんどくさい経験が教員になって本当に役立ち、あ~、世間の人はこういうところを教員の常識は社会の非常識と言うんだなぁと感じ、自分はその言動を避けることができました。
その塾で働いていた時に、塾では退会をいちばん恐れます。利益が減るわけですから。だから子供が塾を休んだら、必ず家庭連絡をし、体の具合を聞き、宿題内容を伝えていました。2日連続で休んだら退会を疑い、3日休んだら危機感をもって保護者と話をするという感じでした。
教員になっても、欠席者には必ず連絡し、可能ならば本人の声を聞くようにしていました。3日連続で欠席した場合には、危機感をもち、保護者に「学校で何かありましたか?」「精神的なものでしょうか?」と話をしました。保護者からは「やだ、先生。本当に熱だけですよ。心配していただいてありがとうございます。」本人には冗談ぽく「明日休んだら家に顔見に行くから。」で、「大丈夫です(笑)」となるまで安心しませんでした。遭難した人の命を救えるかどうかは72時間以内というのがありますが、不登校生徒になるかどうかはやはり3日以内だと思います。3日以内の連絡で「からかい」「友達とのトラブル」が発覚し、解決できたことは何度もあります。大人も3日も休んだら、4日、5日、永遠に休みたいと思ってしまいます。
自分のクラスに不登校生徒が出ると、教育委員会に報告する良い書類、毎日の連絡、週1回の家庭訪問と仕事量がかなり増えます。なにより生徒本人がいろいろと悩み、負担が増します。教師、生徒にとって良くないLOSELOSEの関係ですので、できれば避けたいものです。
欠席した子供には毎日連絡。3日続いたら不登校を疑え、です。少し時間がとられますが、子供が不登校になったら、その倍以上の時間が取られます。それに学校が楽しいところと思って教師になったのに、その楽しさが伝えられないのは残念で仕方なりません。最近は不登校も別にいいじゃないかと認められつつありますが、そうならないようにできる限りのことをして、できれば学校で友達と楽しい体験をたくさんしてほしいです。
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