OJT11 ヤンチャな生徒
2024年6月24日
その他金八先生の加藤勝のエピソードやスクールウォーズに影響を受けて教員になった私は、ヤンチャな生徒とのからみは嫌いではありませんでした。しかし、とても疲れるので、学年が落ち着いていて、2~3名いるくらいがちょうど良い感じでした。柔道二段、すこぶる健康と異動カードに書いていたので、移動先では必ず荒れた学年に配属されました。自分の力を買ってくれていると感じ、それも決して嫌ではなかったです。
しかし、なぜヤンチャ生徒は問題ばかり起こしてこちらを疲弊させるのでしょうか?自分でもこんなことやったら怒られて面倒なことになるとわかっているのにやってしまう。
それは深層心理で大人に構ってほしいと思っているからです。しかし、他の生徒のように素直にそれを伝えることができない。家庭での悩みなど誰にも伝えられず、けれど伝えたい、わかってほしいという気持ちから、自分でも気が付かずにあえて反抗的な態度を取って先生の気を引こうとするのだと思います。そのことに自分が気が付いていないからやっかいです。大人にかかわってほしくて問題行動を起こすので、例えば服装の乱れについて、注意して先生が構ってあげないと、万が一見逃してしまったり、見て見ぬふりをしたり、諦めて注意しなくなったりすると、さらに大人の気を引く行為は、ピアス、授業妨害、挙句の果てには対教師暴力とエスカレートしてしまいます。ではどうしたらよいか?
構ってほしいのだから、普段から構ってあげるのです。ヤンチャな生徒が廊下にたむろっていたら、「よう!しっかり部活さぼらずやっているか?」「大会どうだった?」「昨日のイッテQ見たか?おもしろかったなぁ。見た?出川イングリッシュ最高だったなぁ。えっ?君、見てないの!?残念!人生損してるなぁ。」「今日の給食、何?」
何でもいいので、とりあえず話しかける。そうしないで、ヤンチャな生徒たちを避けていると、彼らと話すときはほとんど叱ることになってしまいます。会うたびに怒られていては懐いて言うことを聞くはずがありません。普段たくさん話していると、悪いことをして叱っても暴れて歯向かってくることはありません。興奮してきたら、「どうした、君?普段そんな奴じゃないだろう。」「落ち着いて、まず座りなさい。話せばわかるから。」というだけで冷静に話を聞くことができます。たとえが悪いかもしれませんが、可愛がってもいない犬が飼い主の言うことを聞かないのと同じです。叱ると噛みついてくる犬もいます。最近、保護犬や飼い主の手に負えない犬をしつける人のTikTokにはまっています。(笑)人間も犬や猫と同じく、気をかけて構ってくれる人には懐いて言うことを聞きます。
若い頃、師匠に廊下で呼び止められて、「ちょっと、ちょっと!あそこにヤンチャな男子がたまっているでしょ。よく見てて。ほら!あの先生も。あの先生も、誰一人あいつらに話しかけない。みんな素通りだよ。あれじゃぁ、言うこと聞かないよね。何でもいいから話しかけてあげないと。」と言って、わざとそのヤンチャ生徒たちの輪に入って楽しそうに話していました。もちろん敬語を遣わせて。
その光景を見て以来、学年構わず廊下にいる生徒たち、特にヤンチャな生徒には話しかけるようになりました。そうすると、他学年の生徒たちも顔と名前を覚えてくれ、他学年のヤンチャな生徒も言うことを聞くようになります。廊下で自分の学年の先生に反抗している生徒の姿を見かけると、「まぁまぁ、落ち着いて。こんな廊下で大声出していたらみっともないから、どっか部屋に入って落ち着いて話しなさい。」と言って、その生徒を空いている部屋に連れて行って座らせたりしていました。その生徒の学年の先生は、なんで他学年の私の言うことを素直に聞くのか不思議に思っていたかもしれません。柔道二段の怖い先生だから言うことを聞くのだと思っていたかもしれません。不思議と感謝はされても、一度も「なんで先生の言うことをあの生徒は素直に聞くのですか?」と聞かれたことはありません。(笑)聞かれたら、「毎日構ってあげてるから。」と秘密を教えようと思ってましたが、、。(笑)
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